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【画像】 文化交流や福祉の向上に寄与 東南アジア文化友好協会 創立50周年 2014年11月1日

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 公益財団法人東南アジア文化友好協会は10月4日、在日本韓国YMCA青少年センター(東京都千代田区)で、創立50周年記念祝賀会を開催し、協会関係者やキリスト教諸団体、留学生など約100人が出席した=写真左。
 同協会は、故加藤亮一牧師を中心に1963年に創設され、故小山一平氏から現在大野克美氏(万座温泉日進舘代表取締役社長)が理事長を務めている。太平洋戦争で日本と東南アジア諸国との間で生まれた戦争孤児や混血児を支援するために設立され、現在、日本と東南アジア諸国との文化交流や民生と福祉の向上に寄与することを目的として活動している。
 祝賀会の冒頭に市村和夫専務理事(国際異業種交流会「インターナショナルVIPクラブ」代表役員)は、「50年を迎えるにあたって感謝するとともに、加藤先生のスピリットを受け取って、次の50年に向かってサーバント・リーダーとしてアジアの国々の人々とともに仕えていきたい」と挨拶を述べた。会の中盤では山北宣久牧師(前青山学院院長)が『僕になりなさい』と題して講演し、「財団は試練に見舞われても、償いの業という原点に立ち戻されて、アジアの光を放ち続けることを決してやめなかった」と語り、同協会の発展のために祝祷を捧げた。グレイス合唱団(重見通典団長)による賛美の歌声が会場を響かせた。
 会の後半では、大野理事長による挨拶と来賓の紹介があり、池田博牧師(本郷台キリスト教会)による祝辞をもって懇親会が催され、インドネシア舞踊団によるダンス披露=写真右=があり、会場から大きな拍手が送られた。最後に和氣三郎理事は、「新しい人たちによって担っていただき、新しい東南アジア文化友好協会を形成していただきたい」と語り、謝辞を述べ閉会となった。


【画像】 患者の気持ちに常に寄り添う 柴田実氏が「スピリチュアルケア」語る 2014年11月1日

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 聖路加国際病院のチャプレンを務める柴田実氏=写真=が「スピリチュアルケア――人間の生と死の現場で魂を支える」と題して10月11日、慶應義塾大学信濃町キャンパス(東京都新宿区)で講演した。NPO法人臨床パストラル教育研究センター(ウァルデマール・キッペス理事長)の関東甲信越ブロックが主催し、約60人が参加した。
 柴田氏によると、病院チャプレンの業務は、毎朝の礼拝・聖餐式、手術前の祈り、緩和ケア病棟(PCU)や腫瘍内科病棟などのカンファレンスへの参加、院内コンサートでの祈祷・メッセージ、葬儀式、病床緊急洗礼式など多岐にわたる。
 急性期総合病院においては、緩和ケア医療がPCUの前段階から始められるのが近年の傾向であり、聖路加国際病院でも一昨年から、腫瘍内科の入院・外来患者に対して、スピリチュアルケアの導入を始めたという。
 医療臨床現場で実際に直面するスピリチュアルペインとしては、「生きる意味が分からない苦しみ」や「自律性の低下による喪失の苦しみ」が多いと柴田氏は話す。スピリチュアルケアを実践するのは、医師や看護師からチャプレンに介入の依頼がある場合や、カンファレンス時にスピリチュアルケアの導入について協議し介入の依頼がなされる場合など。チャプレン自らの判断で介入する場合もある。「わたしたちが受けてきた教育は神学教育。医学でも看護学でもない。患者の苦しみを医師に伝えようとしても、なかなか言葉が分からない」とし、医療者の実践に導入できるような言葉を選ぶことなど、情報を共有するための苦労を明かした。
 スピリチャルケアの具体的な事例を示した上で、「スピリチュアルケアの始まりは、いつも患者への『心配』と『気遣い』。これがなければ、深い心・魂のケアとはならず、継続的なケアが成り立たない」と話し、患者の問題を洞察するためには、常に患者に関心を抱いていることが必要だと強調。スピリチュアルケアは、「患者の感情、気持ちに常に寄り添う支援」「患者の深い心の世界に、自分自身が丸ごと身を投じること」であり、「患者の魂への接近が必要となる」と述べた。

【画像】 両親と自分の幸福は表裏一体 埼玉YMCAチャリティ講演に杉澤卓巳氏 2014年11月1日

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 「高齢化時代の幸福とは」と題して、杉澤卓巳氏(グループホーム福音の園・川越ホーム長=写真)が10月3日、埼玉YMCA創立40周年記念チャリティ講演会で講演した。会場はふじみ野市立産業文化センター。
 杉澤氏は、日本ホーリネス教団・東京聖書学院を卒業後、牧師を経て2004年に「グループホーム福音の園・川越」を開所した。現在、認知症を患った高齢者を支援する「グループホーム」介護サービス事業と、日中通いの高齢者を支援する「デイサービス」介護事業を行っている。
 同氏は、「365日、毎日が敬老の日」であるべきだと主張。高齢者が粗末にされ、ないがしろにされている現実や、こじれた親子関係・家族関係に直面することがあるとし、その原因について「『キリスト教会の社会的責任である』と痛感するようになった」と語った。
 「敬老の日」の根拠とする出エジプト記20章12節とエフェソの信徒への手紙6章2~3節はセットで切り離すことはできず、両親の幸福と自分自身の幸福は表裏一体であり、根本では密接につながっているのだと解説。これらの聖書の言葉は、「すべての人が心得なければならない人間としての本分」だと強調した。
 また、埼玉YMCAの使命にもある「全人的な成長」とは、「肉体の欲求」と「精神の欲求」の両方が満たされることだと説明。さらにリハビリテーションとは、「人間らしく生きる権利の回復」、すなわち「全人間的な回復」を目指す言葉であり、「身体機能の回復」以上に「精神機能の回復」を図ることが大切だと強調した。
 自らの体験を振り返り、愛し得ない罪「人間の悲惨」に気付かされた瞬間にイエス・キリストの愛が示されたことを証しし、「人間は、聖書が告げる唯一絶対者であるお方と出会う以外に、本当の意味でのリハビリテーションは実現・達成されない」と話した。
 埼玉YMCAは昨年40周年を迎え、公益財団法人に移行。これを機に「地域活動推進センター」と「YMCA特別教育支援センター」を立ち上げた。その事業と運営のために募金(目標400万円)を募集しており、今回の講演会はその一環として行われた。

【画像】 「教会と地域福祉」シンポ 坪井節子氏〝ひとりじゃない〟福音を 〝変容する家族〟児童福祉テーマに 2014年11月1日

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 教会が地域に開かれ、仕えるためには何が求められているのか。その答えを模索する「教会と地域福祉」フォーラム21の第2回シンポジウムが9月27日、日基教団富士見町教会(東京都千代田区)で開かれた。高齢者福祉を扱った前回に続き、今回は「変容する家族と教会の役割――弱さと痛みに寄り添うために」をテーマに、児童福祉に携わる施設関係者や学生、牧師、信徒ら約130人が集まった(キリスト新聞社、東京基督教大学共立基督教研究所共催)。

聖書カードゲーム バイブルハンター

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預言者らを召喚し、失われた聖書を捕獲せよ!!


聖書を題材とした業界初の聖書カードゲームが登場。プレイヤーは「バイブルハンター」となり、新旧約聖書に登場する預言者、使徒ら多彩な人物(人物カード)を召喚して、世界に散らばった失われた聖書(聖書カード)を捕獲(ハント)します。また、「五つのパン」「ぶどう酒」などの言葉カードで聖書の得点を上げたり、「サタン」や「迫害」などのマイナス得点のカードで相手をけん制することもできます。1セットですべてのカードがそろい、6人までの多人数で楽しむことができるカードゲームです。


公式サイト 聖書コレクション


カードサンプル画.gif

【商品の特徴】


●聖書の世界を遊びながら体感
聖書に登場する著名な人物、エピソード、アイテムがカードになっており、ゲームを遊ぶことでその豊潤な世界の一端を体感できます。また、本来のストーリーではあり得なかった、「新約」と「旧約」の登場人物による夢のコラボが実現できるのも魅力です。もちろん、聖書についての知識がなくても十分に楽しむことができます。


●〝対戦型〟ではない安心感
このゲームは、他のプレイヤーよりも多くの「聖書」ポイントを獲得すれば勝ちです。頭脳プレイが鍵を握るので、いわゆる対戦型ゲームのような「物理的に攻撃して敵を倒す」という要素への不安感はありません。学校や家庭でも安心して遊ぶことができます。


●解説は『新共同訳 聖書辞典』、表記は「聖書 新共同訳」に準拠
創業68年目を迎えるキリスト教出版界の老舗である「キリスト新聞社」が発行し、フレーバーテキストは同社発行の『新共同訳 聖書辞典』(監修:和田幹男、木田献一)に準拠。表記はカトリックとプロテスタントの双方で使用されている「聖書 新共同訳」に基づいています。


●新進気鋭のイラストレーター ましう氏を抜擢
カードおよびパッケージのイラストはすべて描き下ろし。劇画でもなくアニメ絵でもない、独自のタッチとストーリー性を帯びた構図は一枚の芸術作品としても必見です。



【一般販売】


当商品は、「いのり☆フェスティバル関西2014」(2014年3月8日開催)、および「ゲームマーケット2014大阪」(2014年3月9日開催)にて先行販売されました。一般販売は4月25日から、全国のキリスト教専門書店およびゲームショップにて。


日本聖書協会直営のオンラインショップ「バイブルハウス南青山」にて予約受付中。

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【キリスト教本屋大賞2014 大賞受賞作】もっと教会を行きやすくする本 -「新来者」から日本のキリスト教界へ ●第4刷●

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雑誌Ministry(ミニストリー)の人気連載「新来者が行く」を単行本化!

はじめて教会に行った「新来者」が教会からどんな印象を受けたか、教会のどんな対応を好ましく思い、あるいはそう思わなかったかをイラスト満載で解説! 牧師や教会役員におすすめの一冊!

●目次より
1.教会に行くまで :外掲示板でその教会がわかる/地図に載っている教会、いない教会/電話の対応
2.はじめて礼拝に出てみる:入りやすい教会/扉の先にある対応/新来者カードを考える/座席の問題
3.礼拝の難しさ:ついていきにくい礼拝/つらい礼拝/新来者と聖餐式/礼拝はいつ終わる?/礼拝後に新来者を待っていること
4.教会とインターネット:教会のインターネット活用/基本情報をわかりやすく/困ったサイト/音声配信と礼拝動画
5.後奏:新来者とお葬式/超教派・教会マップの可能性/小さなカードで伝道!/新来者にはわかりにくいプロテスタント教゛会用語/元新来者から

●著書
『キリスト教歳時記―知っておきたい教会の文化』、『別冊太陽 日本の教会をたずねて1&2』(いずれも平凡社)、『知って役立つキリスト教大研究』(新潮OH!文庫)、『なんでもわかるキリスト教大事典』(朝日文庫)、共訳書に『アラビアのロレンスを探して』( 平凡社)など。

<現代の教会を考えるブックレット2> 牧会ってなんだ? -現場からの提言-●第2刷●

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牧会の現場から、牧会とは何かを考える!
長年、都会や地方での牧会を経験したベテラン・中堅牧師たちとの対話を基に、その実践例や課題を含めて考察する。このブックレット・シリーズは、日本のキリスト教が今日直面している挑戦課題を、とりわけ教会の現実に立ちはだかっている壁(あるいは病理)を選んで、わかりやすく扱い、その領域の道案内ツールをめざす。

【編著者プロフィール】
同志社大学キリスト教文化センター教員、季刊『Ministry(ミニストリー)』編集主幹

【本書でご紹介する牧師】
●今橋 朗 *2014年1月逝去
 元日本聖書神学校校長、元日本基督教団蒔田教会牧師
●禿(かむろ) 準一
 日本基督教団生田教会牧師
●古賀 博
 日本基督教団早稲田教会牧師
●平野克己
 日本基督教団代田教会牧師、季刊『Ministry(ミニストリー)』編集主幹
●増田 琴
 日本基督教団巣鴨ときわ教会牧師

【目 次】
第一部 牧会ってなんだ?
     ──今橋朗牧師へのインタビュー
 牧会とは何か
 牧会における「公平性」について
 信徒による相互牧会とプライバシーの問題
 牧師の働きにおける「優先順位」
 「祷告の集い」について
 手紙・ハガキによる牧会
 牧会の幅広さということ
 牧会カウンセリングについて
 牧師同士の支え合いと「牧師心得」
 信徒が「牧会されていない」と感じるとき
 牧会と礼拝の関係
 教会の「牧会力」
 「キリストの体」に対する牧会

第二部 牧会の現場から
     ──四人の牧師の対話
 教会員の情報の記録・管理
 個々人への牧会──手紙・訪問・面談など
 教会のサイズと牧会
 特別な事例、個人の生活への配慮
 外部の専門家とのネットワーク
 牧会における「消耗」の経験
 女性牧師として
 牧師夫婦と牧会
 牧師家庭の子どもたち
 牧師に対する牧会・牧師同士の牧会
 教会員の相互牧会について
 礼拝と牧会
 教会形成と牧会
もっと学びたい人のために

■好評発売中
<現代の教会を考えるブックレット1>
 「健康な教会」をめざして -その診断と処方-( 越川弘英編/関谷直人著) 1,200円+税
<現代の教会を考えるブックレット3>
 宣教ってなんだ? -現代の課題と展望 (越川弘英編著/石田学、松田和憲、鈴木脩平、濱野道雄著) 1,600円+税

【画像】 真生会館の建て替え支援を 支援者らが電子書籍を販売 2014年11月8日

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 「わたしにとっての真生会館」プロジェクトチーム(安部尚登代表)は10月17日、真生会館(新宿区信濃町)ビル建て替え支援のため、書籍『わたしにとっての真生会館』を、オンライン出版サイト「BCCKS」から出版した。
 真生会館は、カトリック司祭の岩下壮一氏(故人)が1934年、財団法人聖フヰリッポ寮として設立された青少年育成施設で、52年からは財団法人真生会館として多くの人に学習の場を提供してきた。
 73年に現在のビルに建て直され、現在は一部を上智大学国際学生寮と併用し、学習センター、聖書センター、学生センターの三事業部門で講座や講演会、『今日のみことば』などの出版物を編集、出版する事業、学生のための研修、勉強会を行っている。
 同法人が先の大震災後、会館の耐震診断を行ったところ、新しい耐震基準をクリアしていないことが判明し、会館の建て替えを決定した。建て替え後は、上智大学国際学生寮とは事実上別棟となる。あわせて、公益財団法人の認定が受けられるように法人格の転換を内閣府に申請する予定。
 現在、建て替えのための「真生会館建替プロジェクト」を立ち上げ、寄付を募っている。このプロジェクトは目標金額を定めておらず、寄付金の1口の目安も「お気持ち」「やもめの献金」として金額を定めていない。10月3日の時点で約6千600万円の寄付が寄せられている。
 今回、同プロジェクトの一環として、支援者らが「わたしにとっての真生会館」プロジェクトチームを立ち上げ、かつて真生会館で活動していた「元青年」たちと、現在集っている青年たちによる、真生会館への自分たちの想いを綴った文章、思い出の写真から構成されている『わたしにとっての真生会館』を出版した。
 同書は全48頁の文庫判で、電子書籍と紙本の2バージョンがあり、電子書籍版は無料、BCCKS内やダウンロードして読める。紙本は1080円(税込・送料別)でBCCKSから購入することができ、紙本1冊あたり作成原価および手数料を除いた約500円が一般財団法人真生会館に寄付される。
 問合せは「わたしにとっての真生会館」プロジェクトチーム・安部尚登(i@p-cd.org)まで 。


【画像】 大阪でも聖書クイズ王決定戦 「Joto CSチーム」が優勝 2014年11月8日

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 日本聖書協会(渡部信理事長)は10月13日、「第2回 聖書クイズ王決定戦・大阪」を大阪市北区のOAPタワーで開催した。
 7月に開催し、好評だった第1回「聖書クイズ王決定戦・東京」に続く大会として、今回は大阪に舞台を移して開催された。当日は、関西学院の中学生と先生による混合チーム、大阪市内の教会学校、神学生たちのチームなど、東京大会同様、さまざまなグループが3人1組になり、全6チームで聖書クイズに挑んだ。
 中には、この日のために東京から駆けつけて参加した学生もおり、「神さまがこの世界を創造されたとき、最初に言われた言葉は『産めよ、増えよ』である。○か×か」とクイズがスタートすると、会場は熱気に包まれた。大会当日は台風19号が接近し、交通機関への影響が心配されたが、大会申込者のほとんどが出席し、多くの観覧者が見守る中、熱戦を繰り広げた。
クイズは前大会と同じように、予選ステージでは○×、選択、ビジュアル、筆記クイズと、種類を変えながら出題され、多く得点した上位3チームが決勝ステージに勝ち上がることができる仕組みで進められた。
  決勝ステージでは、予選を勝ち抜いた3チームが早押しクイズで対決。白熱した接戦を征した日本フリーメソジスト教団大阪城東基督教会の教会学校教師と生徒で構成された「Joto CSチーム」が第2回の「聖書クイズ王」に輝き、クイズ王認定証と副賞の北海道旅行(2泊3日)を獲得した。
 参加者からは、「難しかったが、聖書を深く読むきっかけとなった」(50代女性)、「全体的によくまとまっていて、アットホームで、とても楽しかった」(30代男性)といった感想が寄せられた。
 大会では一般観覧者もクイズに参加できる個人戦タイムや、クリスチャン歌手の安田美穂子さんによるミニコンサートも行われた。
 「聖書クイズ王決定戦」は、聖書の愛読と通読を呼びかけると共に、もっと聖書を開いて聖書の世界に親しんでもらおうと企画されたもの。来年以降も全国各地で開催の予定だという。

【画像】 「西ヨーロッパでは〝文明戦争〟」 上野景文元駐バチカン大使が講演 2014年11月8日

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 元駐バチカン大使で文明論考家の上野景文氏(杏林大学客員教授=写真)が10月15日、「バチカンを通して見た西欧の真髄」と題してカトリック麹町聖イグナチオ教会(東京都千代田区)で講演した。同教会真和会(大海龍生会長)が主催し、約270人が出席した。
 2006年から2010年まで駐バチカン大使を務めた上野氏。特定の宗教には属しておらず、現地では自らを「ブッディスティック(同氏の造語で『仏教系』の意)・シントウイスト」と呼んでいたという。
 同氏は「西ヨーロッパは南北間でかなり過激な文明戦争を展開している」と述べ、南北の文明の亀裂を「信仰のカーテン」と名付けた。北は脱キリスト教化が進み、南は伝統的な宗教観が色濃く残っているとし、「信仰のカーテン」がスペインやポルトガルまで南下していると指摘。「ローマ教皇庁は、北の人間中心主義の人たちを相対主義者と呼び、10日に1回は彼らを糾弾するようなメッセージを出していた。その執念はすごい」と、印象を語った。
 また同氏は、ノーベル賞、オリンピック、ユネスコの文化遺産などを例に、いずれも「超一流のブランドを認定する装置」だと説明。その共通点として、「西ヨーロッパ出自」「対象となる国や地域は世界全体」「世界各国がそのメカニズムの権威を認めている」という3点を挙げた。
 これらが「(世俗的な)聖人や聖地」を生み出すという意味で、「(宗教的な)聖人」を生み出してきたローマ教皇と発想が同じだと述べ、「自らが超越的、絶対的な権威を確立する必要がある」「その権威をベースに世界標準を決める」「その基準を使って認定を行う」という共通点を指摘。
 一方で米国については、「一国主義が強いので、バチカン型の認証システムを作るという発想は存在しない」と、アカデミー賞や野球を例に主張。世界には、米国型・アングロサクソン型のグローバリズムと、バチカン型・ヨーロッパ型のグローバリズムの二つがあると論じた。
 「今日における西欧社会の得意技は、『世界標準』を自分たちのイニシアティブ、リーダーシップで作ること。今後もそのこだわりを持っていくと思う」とし、その背景にはバチカン的な発想があることを強調した。

【画像】 功労者に松居直氏、徳善義和氏 日本キリスト教文化協会が顕彰式 2014年11月8日

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 公益財団法人日本キリスト教文化協会(近藤勝彦代表理事)は10月20日、2014年の「キリスト教功労者」に松居直(福音館相談役)、徳善義和(ルーテル学院大学名誉教授)の両氏を選定し、東京・銀座の教文館ウェンライト・ホールで顕彰式を行った。
 今年で45回目を迎えた同賞は、1964年から音楽、美術、文学、教育、医療、福祉、神学などあらゆる分野で功績のあった人を顕彰するもの。これまでにも日野原重明氏、武田清子氏、渡辺信夫氏ら174人が顕彰されている。
 顕彰理由としては、「日本の児童文学を発展させ、世界に広める役割を果たした」(松居氏)、「日本におけるルター研究の発展に尽力した」(徳善氏)ことが挙げられた。
 松居氏は謝辞の中で、「『初めに言があった』で始まるヨハネによる福音書の朗読に心打たれ、言葉は人間の生きる力になること、『読む』ことよりも『聞く』という体験が大切だということを実感した」と、出版事業に携わるようになった契機を披露。
 徳善氏は自身の研究スタイルを「信仰建徳型」と表現し、牧師としての側面が評価されたことを光栄に思うとした上で、「許される限り、ルターを通して今の日本や世界の人々に、言葉で伝えるべきものを聖書から聞き取って語り続けたい」と抱負を述べた。


 松居 直(まつい・ただし)=1926年京都市生まれ。同志社大学法学部卒業。福音館書店創業に参画し、56年月刊物語絵本『こどものとも』を創刊。日本国際児童図書評議会(JBBY)会長、NPOブックスタート理事長、大阪国際児童文学館理事長。96年「児童文化功労賞」受賞。


 徳善義和(とくぜん・よしかず)=1932年東京生まれ。東京大学工学部卒業、立教大学大学院修士課程修了、日本ルーテル神学校卒業、ハンブルク・ハイデルベルク両大学神学部留学。神学博士。日本キリスト教協議会(NCC)議長、日本エキュメニカル協会理事長などを歴任。ルター関連の著訳書多数。

【画像】 第31回ヨーロッパ・キリスト者の集い 「寄留の民」への宣教に使命 2014年11月8日

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 ベルギーの首都ブリュッセルから北へ約100キロ。緑豊かな田園風景が広がる郊外の街に、200人を超えるキリスト者がヨーロッパ中から集まると聞き、韓国の日本宣教教会(曹紗玉牧師)の支援でその輪に加えていただいた。
 毎年夏に、ヨーロッパ在住の邦人クリスチャンが教派を超えて一堂に会する「ヨーロッパ・キリスト者の集い」は、聖書を中心とした学びと交わりによる宣教協力を目的としたもの。31回目を迎えた今年は、ブリュッセル日本語プロテスタント教会の主催で7月31日~8月3日に開かれた。

【画像】 孤児たちが健全に育つ社会を 「世界孤児の日」制定目指すフォーラム 2014年11月15日

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 来年の国連設立70周年総会で「世界孤児の日」が制定されることを願って、「代替養育が必要な児童のための世界孤児の日制定推進ハイレベルフォーラム」が10月27日、日本財団会議室(東京都港区)で開催された。
 「韓国孤児の母」と言われる田内千鶴子(1912~1968)の長男で、国連世界孤児の日制定推進提唱者の田内基氏(社会福祉法人「こころの家族」理事長)があいさつし、英国上院議員のデイビッド・アルトン氏が基調講演を行った。また、スリランカ、日本、韓国、マラウィ、米国の専門家が発表を行った。
 日本からは阿部志郎氏(神奈川県立保健福祉大学名誉学長=写真)が、「日本の子ども―特に震災で被災した―の状況と課題」と題して発題。「子どもは愛されなければならない。愛されるべき存在だ。愛された子どもは愛する人になる」と述べ、親に愛されない子どもが愛する人になるのは難しいと語った。
 95年の阪神大震災では68人の孤児が生まれ、2011年の東日本大震災では241人の孤児が生まれたが、その90%以上が親族に引き取られたとし、「震災のような危機に直面すると、『血』の流れが生きる。この血縁関係を否定してはならないと思う。これが日本、そしてアジア社会の特色でもある」と話した。
 また、震災を通して「人の厚意を受けたらお返しをする」「困っている時は『お互いさま』と助け合う」という「互酬」が機能したとし、「これが日本、アジア社会の姿だ」と強調。「この互酬を社会化し普遍化することによって、これからの子どもたちは守られていくのではないか」と訴えた。
 そして、「国家、民族、宗教、差別を超えて皆で苦難を分かち合う。そういう社会を作ろうではないか。その中で孤児を包んでいこう。自分の子どもを愛するように、同じ神の子である孤児に皆で愛情を注いで、一人ひとりが健全に育つ社会を作りたい」と、今回の運動の趣旨を強調した。
 今回のフォーラムは、田内千鶴子生誕100年を記念して12年10月に韓国で行われた「国連『世界孤児の日』制定推進大会」を受けて開催された。阿部氏が会長を務める「田内千鶴子生誕100周年記念事業会」が主催した。

【画像】 宗教者が「死刑」と「いのち」考察 国際シンポ「いのちなきところ正義なし」 2014年11月15日

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 「死刑といのちを考える」をテーマに、共に死刑を考える国際シンポジウム「いのちなきところ正義なし2014」が10月25日、在日本韓国YMCAアジア青少年センター(東京都千代田区)で開催された。カトリック信徒団体・国際NGOの聖エジディオ共同体と、欧州委員会が主催し、約150人が参加した。
 パネル・ディスカッション「いのちを考える」では、真宗大谷派、天台宗、カトリック教会、日本バプテスト連盟、大本の各宗教者が死刑をどのように捉えているのかを話し合った。
 松浦悟郎氏(カトリック大阪大司教区補佐司教)は、「カトリック教会は死刑制度を容認しているのではないか」と指摘されることがあると述べ、『カトリック教会のカテキズム』では、条件付きで死刑を科すことが排除されていないことに言及した。一方で、教皇フランシスコが10月23日に死刑廃止を訴えたことに触れ、「死刑廃止の動きをさらに強めていくことができる」と語った。
 その上で、「被害者の立場から、死刑の問題にどう答えるか」を聖書に基づいて考えていかなければならないとし、「死刑廃止は遺族の本当の癒しにつながる」と訴えた。
 その理由として、人間は関係存在であり、人と人との関係の中で幸せになり、傷つくこともあり、その傷が回復していくのも同じ人間関係の中であると主張。
 加害者による心からの反省と謝罪があり、償いが続けられることが被害者にとって慰めになるとし、「死刑によって突然償いのすべてが終わるのではなく、続けられることで遺族にとっては次の癒しに向かう可能性が開かれる」と主張。そして、「被害者の側が償い続ける加害者を見て、『もうわたしはあなたを赦す』と言えたとしたら、それは『癒しの完成』」だとし、それはこの世では完成しないかもしれないと述べた。

【画像】 イスラエル発掘調査50周年インタビュー 月本昭男さん(聖書学者、立教大学名誉教授) 2014年11月15日

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 日本の考古学調査団がイスラエルのテル・ゼロール遺跡において本格的な発掘調査を開始してから50年。この間、三つの遺跡で調査が実施され、その研究成果は国際的に高い評価を受けてきた。大学院生のころから発掘調査に加わり、聖書考古学の発展に尽力してきた月本昭男さんに話を聞いた。


【画像】 チャペルコンサート1千回 霊南坂教会で毎週水曜23年 2014年11月15日

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 日基教団霊南坂教会(東京都港区)で毎週水曜日に行われてきたパイプオルガンによるチャペルコンサートが10月29日、1千回の節目を迎え、同教会のオルガニストである飯靖子、関本恵美子、藤森いづみの3氏による連弾も披露された。
 このコンサートは、地域に開かれた教会として、近隣の住民、オフィス街で働く会社員や音楽を愛好する人々に訪れてほしいと、1991年1月16日にスタート。以来、23年にわたって、8月と年末年始、大震災後の節電期間などを除き、毎週欠かさず続けられてきた。
 この日は教会員を含め約170人が集まり、「『起きよ』と呼ぶ声」「ほめたたえよ、力強き主を」「アダージョとアレグロ ヘ短調 KV594」「主よ、人の望みの喜びよ」「造られたものは」の5曲に耳を傾けた。
 時間は昼休みにあわせて、毎回12時半から55分の25分間と定められており、その長さで構成を考えるのも演奏者の役目だという。演奏の前後で、曲目に関する解説などがないのも特徴。開始のチャイムと同時に演奏が始まり、時間にあわせて静かに終わる。
 同教会のコンサートを目的に、遠方から通いつめるファンもいるほどで、これを機に日曜の礼拝に出席し、洗礼に導かれた人も少なくない。
 同教会のオルガン主任である今井奈緒子氏は、コンサートに出席できなかったが、「礼拝堂に、今日もさまざまな思いを抱えて集う人々に、オルガンの調べが寄り添い、その心に届くようにと願いつつ、神が与えたもう音楽を、これからも精一杯奏でていきたい」とのコメントを当日配布用のプログラムに寄せた。

【画像】 日基教団玉川平安教会 〝総会の開催と役員の改選を〟 信徒67人が牧師を提訴 2014年11月22日

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 2年前の本紙(2012年6月16日付)で報じた日基教団玉川平安教会の牧師と信徒間での裁判。あれから2年を経過した今も双方の主張が折り合うことはなく、「和解」「収束」とは言い難い事態に発展している。先の裁判で被告となった信徒を含む67人が原告となり、今度は2人の牧師を訴えたのだ。
 前回の裁判は、同教会牧師である藤田義哉と山口隆康の両氏が、「藤田牧師のセクシャルハラスメントについて」(2008年11月)、「玉川平安教会の現状と山口隆康牧師について」(09年8月)と題する文書を頒布した信徒に対し、「人格を蹂躙するかのごとき不穏当な表現を用いて批判する行為」だとして、10年に文書の頒布、告知の差し止めを求めて訴えたもの。
 東京地裁は、被告側が同旨の文書について「頒布又は内容の告知をしない」こと、原告が「その余の請求を放棄する」ことなどを含む和解案を提示し、12年5月24日、和解案を双方が受け入れるかたちで収束が図られた。
 しかし、その後も教会総会は開催されず、役員の改選や予算・決算の承認も行われなかったことを受け、教会規則第11条2項の現住陪餐会員にあたる67人が原告となり、新たな民事裁判を起こすこととなった。第1回公判は12月16日。

【画像】 「希望のカレンダー」作りたい 震災復興支援目的に柏木牧子さんら製作 2014年11月22日

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 岩手県盛岡市在住のイラストレーター・柏木牧子さん(日基教団青山町教会会員)が中心となり、東日本大震災復興支援のためのチャリティーカレンダーを2年前から製作している。今年も「かしわぎまきこカレンダー2015」=写真=を発売した。
 日本キリスト教団出版局の『教師の友』などにイラストを描いてきた柏木さん。同出版局のこども新聞「せいとのとも」に4コマ漫画やカットを描いたことをきっかけに活躍の場を広げ、8年間の幼稚園教諭としての経験を活かして保育関係のカット集なども出版してきた。
 11年3月11日は京都におり、自宅に戻れたのは3日後だった。同年5月に釜石市の新生釜石教会を訪ねた時、被災した女性から、「将来に嬉しい予定があることが、希望の光になる」という話を聞いたことが印象に残り、予定の丸印を書き入れられる「希望のカレンダー」を作りたいと考えた。
 『教師の友』を通じて親しくしていた編集者に相談したところ、すぐに賛同が得られ、同出版局の有志数人が休み時間などに製作、発送などの実務を引き受けた。立ち上げられた会の名前は、柏木さんの愛猫の名にちなんで「ふぁみの会」と名付けられた。同出版局からも協力を得られ、連絡先として住所を使うことや在庫を置くことなどが可能となった。その結果、売り上げの中から、13年版は153万3840円、14年版は85万円を日基教団の東日本大震災救援募金にささげることができた。
 15年版のカレンダーは、音楽を奏でる動物たちが描かれている。月ごとに動物たちが増えていくようすには、「時が経つにつれハーモニーの輪が広がって、大きな喜びの中クリスマスを迎えられたら」との願いが込められている。
 「かしわぎまきこカレンダー2015」は1部800円(送料・税込)。使用後に切り取ると13枚の絵はがきにもなる。2千部限定。申し込みは、氏名・住所・電話番号・必要部数を明記し、「ふぁみの会」まで、Eメール(faminokaiアットマークgmail.com)、または手紙(〒169‐0072東京都新宿区大久保1‐7‐18‐4F)で。

【画像】 書店で「ざっくり」神学講座 多彩な講師で連続3回 地方でも 2014年11月22日

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 雑誌「ミニストリー」(キリスト新聞社)の編集委員らが講師となって、実践神学にまつわる45分の授業を展開する連続セミナー「ざっくりわかる出張『ミニストリー』神学講座」が、11月10日からスタートした。CLCブックスお茶の水店(東京都千代田区)の一角に設けられたセミナー会場は、豪華な講師陣から直に学ぼうと集まった牧師や信徒らで満席となった。
 初回は同誌編集委員の西原廉太氏(立教大学副総長)が、「現場と神学――日本の民衆とキリスト教の邂逅」と題して講義。内村鑑三や植村正久など日本キリスト教史に名を残す人物たちの陰で、聖書を愛読し、キリスト教と向き合った人物として足尾鉱毒事件に取り組んだ田中正造、聖公会の信徒でもありアイヌ伝統文化の復権に寄与した知里幸恵のほか、「荊冠旗」をシンボルとする水平社を取り上げた。
 その上で、聖書が単に2千年前に書かれただけの書物ではなく、民衆の文字通りの「生きる糧」となった存在であり、彼らこそが読み取れた福音の意味があったのではないかと提起した。
 参加者からは「水平社は、なぜ十字架ではなく荊冠をシンボルにしたのか」などの質問が出され、少人数ならではのゼミらしい学びが展開された。参加者は、「安価でこれだけ充実した学びができ、ぜいたくな気分」などと感想を語った。
 次回は17日、越川弘英氏(同志社大学キリスト教文化センター副所長)が「礼拝学――喜びに満ちた教会形成のために」と題して、24日は平野克己氏(日基教団代田教会牧師、説教塾全国委員長)が「説教学――新しい言葉で聖書を語る道」と題してそれぞれ講義をする。
 なお、これらの講義はすべて撮影し、DVDとして雑誌「ミニストリー」の付録になる。今後、全国の各キリスト教書店の協力を得ながら地方での開催も検討する予定。

【画像】 西南学院100周年を前に学術シンポ「一神教は危険か?」 偶像礼拝を防ぐ手段として 2014年12月6日

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 学校法人西南学院(吉田茂生理事長)は10月26日、2016年に迎える創立100周年の記念事業の一環として「一神教は危険か?――宗教間対話と共生の可能性」と題する学術シンポジウムを東京・千代田区のサピアタワーで開催した。6月11日に西南学院大学(福岡県福岡市)で行われた同シンポジウムを、参加希望者の要望に応えるかたちで東京でも開催することになった。一神教は排他的で非寛容、危険であるという一般メディアの言説に対して、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の学者3人が講師として登壇し、講演と討議を行った。牧師と信徒のほか大学関係者と一般の参加者を含む約220人が集まり、講師の話に熱心に耳を傾けた。

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